2015年04月07日
神韻
父は奈良県生駒市の商店街で
小さな文具商を営んでいた。
商店街の定休日は8のつく日で
月に3日しか休めなかった。
だから、京都の国立美術館で
大きな美術展が開催されると、
平日でも学校を休ませて
娘たちを京都に連れ出した。
「君たちが今日一日学校を休んでも
人生はあんまり変わらない。
しかし、これから観に行く芸術作品は
君たちの人生を変えるかもしれない」と言って。
大阪の下町生まれの父だったが、
大事な話をするときは
なぜかいつも標準語になった。
生きているうちに
必ず鑑賞したい芸術。
敢えて「芸術」と言いたい。
私にもし娘がいたなら
きっと観に行かせるだろう。
神韻。
小さな文具商を営んでいた。
商店街の定休日は8のつく日で
月に3日しか休めなかった。
だから、京都の国立美術館で
大きな美術展が開催されると、
平日でも学校を休ませて
娘たちを京都に連れ出した。
「君たちが今日一日学校を休んでも
人生はあんまり変わらない。
しかし、これから観に行く芸術作品は
君たちの人生を変えるかもしれない」と言って。
大阪の下町生まれの父だったが、
大事な話をするときは
なぜかいつも標準語になった。
生きているうちに
必ず鑑賞したい芸術。
敢えて「芸術」と言いたい。
私にもし娘がいたなら
きっと観に行かせるだろう。
神韻。